歯科で使われている道具 1

プロのアイテムを見せてもらおう。
これが実際に使っている歯科の道具だ!

歯科の学び|2021.05.31

プロの仕事に欠かせないのが、プロの道具。どんな世界にも、その世界ならではのツールやアイテムがあるものです。今回は、歯科治療の現場で実際に使用されている歯科の世界ならではのプロの道具を、「歯科医師」「歯科衛生士」「歯科技工士」それぞれご紹介します。

■ 歯科医師の道具

基本セット……ミラー、探針、ピンセットの3つが、治療を行う際に主に使用するセットです。むし歯がないかどうか、口の中の状態はどういう状態かを確認するために使われます。

1.ミラー……主に歯、歯ぐきを見るために使われます。

2.探針……先が尖っているため、歯の小さな変化を感じ取るために使われます。歯の汚れの状態やむし歯の確認ができます。

3.ピンセット……治療に使う様々なものをつかむために使われます。歯の揺れがないかどうかも確認できます。

4.抜歯鉗子……抜歯を行う際に使われるもの。歯の種類によって形が変わります。

 

5.照射器……むし歯になった歯に詰めものをするとき、光で硬化するものを使うため、その光を出す器具です。

6.エアータービンハンドピース……歯を削るために使われます。歯を削る最初の段階で使われることが多く、いわゆるキーンという音がするときに使用されているもの。

7.コントラアングルハンドピース……タービンと同じく歯を削るための道具。詰め物の研磨にも使用されます。タービンより振動が大きくゴロゴロという表現をすることもあります。

 

■ 歯科衛生士の道具

8.指導用顎模型と歯ブラシ……患者さんに見やすく、分かりやすく歯磨き方法を伝えるための大きな歯の模型と歯ブラシ。

9.スケーラー……歯石をとるための道具。刃物なので、使うたびに砥いで管理をしています。

10.プローブ……歯ぐきの深さ(歯周ポケット)を測る道具。

 

11.PTC……歯をクリーニングする道具。

12.歯垢染色液……歯磨き指導などの際に、プラーク(歯垢)を見やすくするために色をつける液体。新旧のプラークを2色で染め分けるものやフレーバー付きのものもあります。

13.印象用トレー……歯の型をとるための道具。

 

■ 歯科技工士の道具

14.人工歯……義歯を製作するために用いられます。形態や色、素材など様々です。

15.シェードガイド(色見本)……歯の形に似せて作られた色見本。患者さんの歯の比色に使われます。

16.補綴装置……クラウンや義歯(入れ歯)など。

17.咬合器……模型を装着し、咬合(咬み合わせ)の位置を再現する装置です。

 

以上、「歯科医師」「歯科衛生士」「歯科技工士」それぞれの仕事で実際に使うプロの道具をかんたんにご紹介しました。ここにある道具は、学生も実習のときから手にして、使うものばかりです。他にも、現場では様々な道具や器具を使って歯科治療が行われています。新しい道具との出会いも、学びの楽しみのひとつです。