[ハノシゴトフェスティバル]レポート
小中高生向けの楽しい体験で
歯科の仕事をもっと身近に!
歯科を知る LECTURE
健康な歯を守るために、歯科にできることはいろいろあります。歯や口の中の病気を治したり、歯の欠損を整えたり、歯並びをよくしたり。あらかじめ病気にならないようなケアも大切です。ここでは歯科の役割を、「病気の治療」「病気の予防」「審美」「在宅医療」の4つにわけてお話しします。
病気の治療
人間の身体が病気になるように、口の中も病気になることがあります。むし歯や歯周病は、なったからといってすぐに命に関わるということはありません。でも、歯が抜けたり、歯に痛みを感じていると、食事がしにくくて栄養がきちんと摂れなくなったり、生きている喜びが半減したりします。また、口の中にいる細菌が全身に悪い影響を及ぼすこともあるので、しっかりと治療をしなければなりません。
歯の欠損を整えるために、詰めもの、被せもの、差し歯、入れ歯など人工的な歯(または歯の一部分)を作って、口の中を快適な状態に保つのも歯科の仕事です。他にも、口の中の腫瘍の手術をしたり、歯を抜いたりといった外科的な治療を行うこともあります。
自分の歯並びが気になったことはありませんか? 歯並びが悪いと、見た目の印象だけでなく、歯みがきのとき磨き残しが多くなり、むし歯や歯周病にかかるリスクが高まります。また、頭痛や肩こりを引き起こすこともあります。そこで、特殊な装置をつけて理想的な歯並びに近づけるのも歯科の仕事です。
病気の予防
歯の病気を治すだけでなく、歯の病気にかからないように予防をすることも大切な仕事です。正しい歯みがきの指導をしたり(ブラッシング指導)、口の中の汚れを取り除いたり、また最近では、高齢者や要介護の人たちが食べ物を噛んだり飲み込んだりする訓練を支援したり。病気になる「前」のケアがとても大事なんです。
審美
病気を治すだけでなく、「審美歯科」といって、歯が美しく見えるように歯並びや歯の形、色を整える仕事もあります。歯にコンプレックスを抱えていると、人は自然な笑顔をつくれないもの。自分に自信を持って元気に生きることのサポートも、歯科にできることのひとつです。
在宅医療
在宅治療を受けている高齢者や要介護の人たちは、歯の病気にかかることが多く、これからの時代は在宅歯科医療(歯科医師が患者さんの家に出向いて治療を行うこと)が不可欠なものになってきます。訪問看護師や薬剤師、介護チームなどの歯科以外の専門家と手を組んで、チーム医療の一員として活躍することも期待されています。