プロが教える電動歯ブラシの種類と役割

電動歯ブラシ、音波歯ブラシ、
超音波歯ブラシの違いを知ろう!

歯科の学び|2023.05.31

毎日の歯磨きは、歯ブラシを握ってゴシゴシする「手磨き」だけではありません。性能の良い「電動歯ブラシ」があれば、効率よくお口の汚れを除去できます。電動歯ブラシの特徴は、常に一定の力で動くため、力のないお子さんや高齢の方でも健康な歯と歯ぐきを保つことが可能になることです。ただ、ひとくちに「電動歯ブラシ」といっても、3種類のものが存在します。電波歯ブラシ、音波歯ブラシ、超音波歯ブラシです。今回はそれぞれの違いについてきちんと確認をしましょう。

▼ 高速でプラークを除去する「電動歯ブラシ」

「電動歯ブラシ」は、内蔵した小型モーターで動く歯ブラシで、回転や縦の動きが可能です。1分間に2500~7000回ほど動き(振動数)、高速で歯垢(プラーク)除去を行えます。よく、通常の歯ブラシと同じようにゴシゴシ手を動かして使用する人もいますが、電動歯ブラシは毛先が歯の表面に触れて汚れを落とすので、手を動かさなくても大丈夫です。通常の歯ブラシで歯面の汚れを落とすよりも清掃効果が高くなります。

 

 

▼ 音波水流でより清掃性が高い「音波ブラシ」

「音波歯ブラシ」は電動歯ブラシよりも清掃性が高い歯ブラシです。リニアモーターを使って音波振動を発生させるので、お口の中で細かい水流(音波水流)を起こしながらの歯磨きが可能です。20~3000Hzの音波振動(30,000回/分前後の振動数)により、毛先が接していない部分のやや深いところにあるプラークにも対応でき、きちんと歯を細部まで磨くことができます。電動歯ブラシと同様にあまり力をいれずに優しく歯に当てるだけで、手を動かす必要はありません。
※「音波」とは通常人が聞こえる範囲の周波数(可聴周波数)Hzを示し、周波数は1秒間あたりの振動数を示します。したがって、振動〇〇回/分と表示されます。

 

 

▼ とても細かな振動でむし歯のもとを除去する「超音波歯ブラシ」

「超音波歯ブラシ」は、音波歯ブラシより振動がさらに細かいタイプ。動力は「超音波振動素子」で、これにより超音波が発生されます。160~200万Hz(120万回/分以上の振動数)と振動数が幅広く、歯垢に潜む細菌やむし歯のもとになる不溶性グルカン(ミュータンス菌を歯に付着させる温床)を除去できます。ただし、大変細かな振動であるため、電動歯ブラシや音波歯ブラシとは異なり、手磨きのように磨く必要があります。手持ちの歯ブラシよりも高価になります。

 

 

 

いかがでしたか? 電動歯ブラシを選ぶポイントは「機能」と「効果」そして「価格」の3つになります。その中でも重要視すべきは「効果」で、特に「歯の汚れをしっかり落とし、健康的な白い歯を保つことができる」電動歯ブラシを選ぶことが大切です。自分にどの電動歯ブラシが合っているか知りたい方や、どのタイプの電動歯ブラシを買おうか迷っている方は、ぜひかかりつけの歯医者さんや歯科衛生士さんに聞いてみてください!

※電動歯ブラシはメーカーによっては差異があります。詳しくは各メーカーのHP等をご確認ください。